リスクヘッジにはいくつか意味がありますが、代表的なのは「危険予測」です。
場合によっては、「問題に対する対策」や「アクシデントに備える」なども意味します。
これで、とりあえずまずは「リスクヘッジとはどんな意味なのか」という疑問が晴れたと思います。
ただし「リスクヘッジ」という言葉を、具体的にどう使えばいいのかは、まだわからないでしょう。
そこで次は「リスクヘッジの具体的な使い方と実例」について紹介していきます。
「リスクヘッジ」の具体的な使い方と実例
「リスクヘッジ」という言葉が、どんな時・どういう会話で使われるのか解説していきましょう。
今回紹介する「リスクヘッジ」の具体的な使い方とシチュエーションは、以下の通りになっています。
- 社内会議をする時の「リスクヘッジ」
- 上司と進捗確認する時の「リスクヘッジ」
- 取引先との打ち合わせ時の「リスクヘッジ」
会話例とともに紹介していくので、今のあなたが一番近いシチュエーションの使い方をチェックしてみてください。
社内会議をする時の「リスクヘッジ」
社内会議をする時に「リスクヘッジ」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「例のプロジェクトにおける【リスクヘッジ】は何がある?」
部下:「天候がもっとも心配です。また人員の確保にも不安があります」
わかりやすく変換
上司:「例のプロジェクトにおける【危険予測】は何がある?」
部下:「天候がもっとも心配です。また人員の確保にも不安があります」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「危険予測」という意味で「リスクヘッジ」を使います。
「何がある?」と具体的な要素を聞かれた時の「リスクヘッジ」は、「危険予測」という意味になるでしょう。
「問題に対する対策」という意味ならまだしも、「アクシデントに備える」という意味で使われることはありません。
社内会議をする時のリスクヘッジは、「危険予測」という意味で使うと覚えておきましょう。
上司と進捗確認する時の「リスクヘッジ」
上司と進捗確認する時に「リスクヘッジ」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「君の【リスクヘッジ】は甘い。もうすこしちゃんと準備しておくように」
部下:「わかりました。次回からはこのようなことがないようにします…」
わかりやすく変換
上司:「君の【問題に対する対策】は甘い。もうすこしちゃんと準備しておくように」
部下:「わかりました。次回からはこのようなことがないようにします…」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「問題に対する対策」という意味で「リスクヘッジ」を使います。
「できていない」「甘い」「不十分」などと共に「リスクヘッジ」が出たら、「問題に対する対策」という意味です。
「危険予測」という意味でも問題はないですが、「問題に対する対策」の方がより自然な解釈になります。
上司と進捗確認する時のリスクヘッジは、「問題に対する対策」という意味で使うと覚えておきましょう。
取引先との打ち合わせ時の「リスクヘッジ」
取引先との打ち合わせ時に「リスクヘッジ」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
取引先担当者:「現在提案されている商品における、主な【リスクヘッジ】のための施策を教えてください」
自社担当者:「申し訳ございません。まだしっかりと構築されておらず、概要だけの提案です…」
わかりやすく変換
取引先担当者:「現在提案されている商品における、主な【アクシデントに備える】ための施策を教えてください」
自社担当者:「申し訳ございません。まだしっかりと構築されておらず、概要だけの提案です…」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「アクシデントに備える」という意味で「リスクヘッジ」を使います。
「~のための」という言葉と共に「リスクヘッジ」が出たら、「アクシデントに備える」という意味になるでしょう。
「施策」という言葉が一緒に使われると、「問題に対する対策」という意味で使われることはないので、要注意です。
取引先との打ち合わせ時のリスクヘッジは、「アクシデントに備える」という意味で使うと覚えておきましょう。
ここまでは、「リスクヘッジ」の具体的な使い方と実例をお伝えしました。
どういうシチュエーションなら「リスクヘッジ」を使ってもいいのか、また使うべきなのか理解できたと思います。
ただし「リスクヘッジ」と似たような言葉や、実は意味が違う言葉については、まだわからないでしょう。
そこで次は「リスクヘッジと似たような言葉・間違えやすい言葉」について紹介していきます。
「リスクヘッジ」と似たような言葉・間違えやすい言葉
「リスクヘッジ」という言葉と一緒くたにされやすいのが、以下の言葉です。
- 株やFXにおけるリスクヘッジ
- ポートフィリオ
- リスクマネジメント
これらの言葉と「リスクヘッジ」を比較して、使い方のポイントや意味の違いを浮き彫りにしていきましょう。
「リスクヘッジ」と「株やFXにおけるリスクヘッジ」を比較
「株やFXにおけるリスクヘッジ」の意味は、現在保有するポジションとは逆の動きをする銘柄を買うことです。
株やFXをやったことない人なら、何を意味しているかサッパリわからないでしょう。
先述したように一般的なリスクヘッジには、「問題に対する対策」「アクシデントに備える」などの意味があります。
つまり株やFXにおけるリスクヘッジの意味は、問題に対する対策方法がすでに明確化されている点が違うのです。
ただ株やFXをしない限り、使うことはない意味なので、ビジネスシーンではスルーして大丈夫です。
「リスクヘッジ」と「ポートフィリオ」を比較
「ポートフィリオ」の本来の意味は、臨機応変に内容を変えることという意味です。
ビジネスシーンにおいて「ポートフィリオ」は、「状況に応じたポートフォリオにする」のような使われ方をします。
一方、先述したようにリスクヘッジには「危険予測」「問題に対する対策」「アクシデントに備える」の意味です。
リスクヘッジとポートフィリオの意味を比較するとわかると思いますが、意味そのものは全然違います。
もし、あえてリスクヘッジとポートフィリオを一緒に使うのであれば、どんな用法になるでしょうか。
「リスクヘッジのためのポートフォリオにする」という言い方が予想されます。
ちなみにクリエイティブ分野になると、ポートフォリオは「過去作品」という意味になるので要注意です。
「リスクヘッジ」と「リスクマネジメント」を比較
「リスクマネジメント」の本来の意味は、「危険予測」「問題に対する対策」「アクシデントに備える」です。
ビジネスシーンにおいて「リスクマネジメント」は、「リスクマネジメントを怠らない」という使われ方をします。
一方、リスクヘッジには「危険予測」「問題に対する対策」「アクシデントに備える」という意味があります。
リスクヘッジとリスクマネジメントの意味を比較するとわかると思いますが、これらはほぼ同じ意味です。
そのため、実際のビジネスシーンにおいて、リスクヘッジとリスクマネジメントが一緒に使われる事はないです。
あえて違いを上げるならば、リスクヘッジは個人で行うことで、リスクマネジメントは組織で行うことといえます。
ただし、リスクヘッジも組織で行うことなので、「組織=リスクマネジメント」と決めつけてはいけません。
あくまでも組織全体の話をするときは、リスクマネジメントを使うことが多いと解釈してください。
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