転職エージェントといえば、優秀なアドバイザーをイメージする人が多いだろう。
しかし実際の転職エージェントは、必ずしも優秀なアドバイザーであるわけではない。
あなたのペースを考えずに、急かす転職エージェントは実際にいるのだ。
あなたも急かす転職エージェントについて、以下のような不安・疑問をもっていないだろうか?
- なぜ転職エージェントは、決断や行動を急かすのか知りたい
- 転職エージェントが自分の都合だけで急かすなんてことが本当にあるの?
- 転職エージェントが急かすぐらいの良質案件なんてあるのだろうか。
上記のような考えが頭によぎったまま、解決しないのであれば、あなたは急かす転職エージェントを対処できない。
知らず知らずのうちに急かす転職エージェントに振り回されて、妥協した転職先になってしまうだろう。
そこで嘘つき転職エージェントについて、筆者が今回の記事で伝えたいのは、
- 転職エージェントが転職を急かしてくるのは4つの理由がある
- 転職エージェントが顧客のために本気で急かす2つの求人
ということだ。
転職エージェントが転職を急かしてくる4つの理由
転職エージェントにもバラエティーに富んだ人材がいる。
会社の風土によっても異なるうえ、同じ会社でも人間によって色が違うものだ。
そんな転職エージェントが、転職における様々な決断を急かすのには色々理由がある。
これらを把握しておいたら、転職エージェントをより効率的に利用できるだろう。
もし転職エージェントが急かす動きをみせた際には、まず自分の状況を冷静に見つめ直してみるといい。
うまくつかえば転職エージェントは、あなたの転職活動をアシストする良きパートナーとなってくれる。
そのため、より効果的に利用できるように、転職エージェントの性質を理解しておくべきだ。
転職エージェントが転職を急かす理由は、次に示すような4つの理由に絞られる。
- エージェントが本当に早く転職した方がいいと判断して急かす
- 転職エージェントが採用企業側から急かされている
- 転職エージェントが企業担当から指示されて急かす
- 転職エージェント個人の実績のために急かす
エージェントが本当に早く転職した方がいいと判断して急かす
転職エージェントは多くの企業を目にしてきているので、案件内容をみるとその企業の良し悪しは大体わかる。
そうでなくても客観的に見た際に「この人は絶対転職した方が望ましい」と思うことは多いものだ。
そのような理由で他の会社に仕事を変えた方がいいと判断し、単にその意見を伝えているだけということもある。
ただ転職エージェントが未熟だと、何だか転職を急かしているような態度になってしまう場合もあるだろう。
もし転職を急かされた時には、あなたの現状を振り返ってみるのが一番だ。
本当に転職した方がいいのか、主観を入れずに考えてみることをおすすめする。
転職エージェントが採用企業側から急かされている
一度面接を受けて内定を受けたものの、退職日がなかなか確定できないなどといった場合がある。
企業側からエージェントに「転職するのかどうか明らかにしてほしい」と急かされることがあるのだ。
転職エージェントを頼る会社の多くは、1日も早くハイレベルな人材を手に入れたいと思っている。
入社日が決まらないまま、結局ライバル会社に流れるケースだって、決して少なくはないからだ。
そのため企業としては、一刻も早く入社を確定させたいと考えている。
そういう理由で転職エージェントが転職を急かす理由は、就職アドバイザー側の都合だけとは限らないのだ。
転職エージェントが企業担当から指示されて急かす
これは大手の転職エージェントに限るので、中小の転職エージェントには当てはまらない事例となる。
大手の場合、転職希望者とのコンタクトを手がけるのが「キャリアアドバイザー」だ。
また企業とのやり取りを手がける「求人企業担当」が備わっている。
このように分業されているケースでは、企業担当が「会社の求人を一押しして」と指示を出す事があるのだ。
そうなれば転職アドバイザーはその指示に従って、転職者に所定の求人を勧めていく必要がある。
「ここの会社は今アクティブに募集を行っているので、もしよければ是非応募して下さい」
上記のような感じで紹介してくるだろう。少し強引な印象を受けることもあるかもしれない。
しかしそんな場合でも、好みの求人なら転職先候補にすれば、興味がないのならスルーすれば良いのだ。
転職エージェント個人の実績のために急かす
転職エージェントは、ノルマに支配されたビジネスマンだ。
ノルマなんてものは完全に転職アドバイザー側の都合であって、あなたには全く関係のない要素ではある。
しかし残念ながらノルマのために、工程を急かすということは間違いなくあるのだ。
会社にもよるが、毎月または四半期単位で、売上ノルマを掲げている所が多い。
そのため月末になると、売上を組み入れるために転職を急かすことがある。
特にノルマ未達成者が受け持ちになると、なんとか埋め合わせしようと面接の日程や内定の返事を急かしてくるのだ。
しかし最初から「転職活動はコツコツと行いたい」と言い渡しておけば、そこまで急かされることはない。
それでもなお急かされるのなら「それほどまで急がなきゃいけない訳のあるのでしょうか?」と聞いてみると良いであろう。
ノルマ達成以外の理由がキッチリとあるのなら、レクチャーしてくれるはずだ。
転職エージェント的には急かすつもりでない場合もある
もう一つの可能性として、実は急かしている訳ではないという捉え方も持っておこう。
転職エージェントの会社は、仕事に対して積極的な会社がたくさんある。
そのため転職希望者を放置状態にはせず、管理用のシステムなどを使ってきちんと進捗管理をするのが常識だ。
どのような管理を行っているかは、転職エージェント会社によって全く異なる。
しかし少なくとも進捗を確認しながら、決められた期間ごとの連絡・求人の案内などは途切れないようにしている。
それらが時として「面倒くさい」「急かされている」と感じられることもあるのだ。
転職エージェントとしては、転職志望者を置き去りにする方が悪なのは間違いない。
もし転職エージェントを採用するのであれば、それ相応の連絡はくるものだと思って利用するようにしよう。
ここまでは、「転職エージェントが転職を急かしてくる4つの理由」をお伝えしてきた。
転職エージェントが転職を急かすのは自分本位の理由が多いことを、理解していただけたことだろう。
ただし転職エージェントが転職を急かしてくるのは、何も自分のためだけではない。
本気で顧客のためを思って、急かしてくる「人気求人」があるのも事実だ。
そこで次の章では「転職エージェントが顧客のために本気で急かす2つの求人」についてご紹介しよう。
転職エージェントが顧客のために本気で急かす2つの求人
正直に話すと、なによりもまず応募させるための営業トークとして、口に出している側面はある。
何度も言うが、転職エージェントは会社に人材を入社させて初めて収益が出るビジネスモデルだ。
そのため、求人にエントリーしてもらわないことには、なにひとつ始まらない。
特に、まだ転職自体を思い悩んでいる方については、一社でも面接に進ませて転職にノリ気になってもらいたいのだ。
そのため、「とりあえずやってみましょう」と後押しして、まずはエントリーしてもらうようにする。
このようにエントリーを急かされるのは転職アドバイザー側の事情がバックグランドとしてある。
しかし、中途採用枠は少しばかりの数での募集がスタンダードだ。
昨日まで募集のあった社員募集が、次の日には終了扱いになっていることが多いのも事実。
つまり、転職エージェントの常套句である「早めに応募すべし」という言葉は、営業トークで口にしているわけではないのだ。
特に人気の求人は、募集が始まってから、即日中で終了することもある。
そこでこの章では、どのような求人が瞬時に募集終了となってしまうか、解説していきたい。
先に結論をいっておくと、「事務」と「管理」は人気なので、腕の良いエージェントでも急かしてくる可能性が高い。
転職エージェントが急かす求人1.「事務求人」
事務求人は、新卒はもちろんのこと、転職市場においても、女性からの人気が高い。
接客のシフト制に疲弊している方や、営業でノルマを追っていくのに疲れた方等に人気だ。
次の仕事はワークライフバランスを優先しながら、長く安定的に就業したいと考える人に高い支持を受けている。
だが、事務一本にクローズアップして転職を行うのは、個人的に絶対におすすめできない。
好景気の売り手市場にある状態だとしても、事務だけは超がついてもいいほどの買い手市場なのだ。
そもそも事務の仕事は今も昔の高評価なので、欠員が出ることが少ない。そして欠員が生じても1枠くらいだ。
加えて間接部門とあって、アプリケーション等の導入によって、賃金削減の対象になりやすい。
さらにアウトソーシングによって人件費を削ることも増えており、正規社員での事務求人の数は減少傾向だ。
つまり、枠は少ないのに応募が集中しているのが事務求人なので、転職エージェントが急かすのも仕方がない。
事務求人は急かす頃には求人がなくなっていることも
それでも事務を目指すのであれば、せめて目についた事務求人に即エントリーするくらいは必要である。
企業をじっくり選ぶ時間なんて存在しない。
なぜなら、事務求人は応募が一気に集って、あっという間に締め切りになるからだ。
また、運良くエントリーが叶っても、超高倍率の中を戦わなければならない。
現在の転職マーケットをみると、事務求人は1日もあれば申し分なく応募人数が集まるという印象だ。
ある程度の応募が集まれば、エントリーした人の中から採用を決定づける流れになる。
つまりは、募集すると同時に、あっという間に採用活動が打ち切るになるのだ。ぼやぼやしている時間はない。
事務求人に関しては、疎むどころか急かしてくれる転職エージェントに感謝することの方が多いだろう。
転職エージェントが急かす求人2.「管理部門求人」
総務・経理・人事などの管理部門求人も新卒はもちろんのこと、転職市場においても人気である。
仕事でノルマは負いたくないが「専門的な知識・スキルを手に入れたい」と考えて応募する方がたくさんいるからだ。
もちろん人気の仕事だけあり辞職者が出ることは少なく、人員不足が出たとしても採用枠は少ないのが実情である。
だが事務求人と異なり、マネジメント部門の求人は、雇い入れまでの条件が高く設定されていることも少なくない。
そのため、応募が多数になったとしても、すぐにエントリー終了となるとは限らない。
とはいえ、あくまで事務求人と対比して採用終了となるペースが遅いだけなので、どのみち即応募だ。
転職エージェントに急かされても気にしなくて良い案件
事務求人・管理部門求人は、エントリーを急ぐ必要があることは理解したことだろう。
それでは、応募を急ぐ必要性がない求人は、いかなる求人だろうか。
基本的に少数枠採用の社員募集は、事務・管理部門でなかったにせよ、いつ完了してしまうか分からない。
そのため、もし興味があるのなら早めに応募すべきという考え方が定石だ。
逆に、通年で大量雇用しているような求人であれば、慌てて応募しなくとも問題はない。
ちなみに通年雇用している求人となると「離職者だらけのブラック企業なのでは?」と疑問を抱くかもしれない。
もちろん中にもブラックというべき企業もなくはないが、だからといって絶対にそうとは限らないのが実情だ。
これらの求人に共通するのは、「労働集約」の仕事であるという点だ。
労働集約とはアウトソーシング企業や人材企業等のことで、人手がいることで成立するビジネスである。
人がいないとどうにもならないので、一年間ずっと採用活動を行っているのだ。そこを忘れてはならない。
最後に押さえておきたい重要ポイントまとめ
転職エージェントが転職を急かしてくる4つの理由
- エージェントが本当に早く転職した方がいいと判断して急かす
- 転職エージェントが採用企業側から急かされている
- 転職エージェントが企業担当から指示されて急かす
- 転職エージェント個人の実績のために急かす
転職エージェントが顧客のために本気で急かす2つの求人
- 転職エージェントが急かす求人1.「事務求人」
- 事務求人は急かす頃には求人がなくなっていることも多い
- 転職エージェントが急かす求人2.「管理部門求人」
- ノルマもなくスキルもつくうえ、募集枠も少ないので人気
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