ペンディングにはいくつか意味がありますが、代表的なのは「先送り・保留」です。
場合によっては、「未決定」や「今はしてはいけないこと」なども意味します。
これで、とりあえずまずは「ペンディングとはどんな意味なのか」という疑問が晴れたと思います。
ただし「ペンディング」という言葉を、具体的にどう使えばいいのかは、まだわからないでしょう。
そこで次は「ペンディングの具体的な使い方と実例」について紹介していきます。
「ペンディング」の具体的な使い方と実例
「ペンディング」という言葉が、どんな時・どういう会話で・どんなワードと使われるのか解説していきましょう。
今回紹介する「ペンディング」の具体的な使い方とシチュエーションは、以下の通りになっています。
- 会社で進捗会議をする時の「ペンディング」
- 会社で成果を報告する時の「ペンディング」
- 上司と打ち合わせをする時の「ペンディング」
会話例とともに紹介していくので、今のあなたが一番近いシチュエーションの使い方をチェックしてみてください。
会社で進捗会議をする時の「ペンディング」
会社で進捗会議をする時に「ペンディング」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「A社を崩すのはなかなか難しいので、【ペンディング】してほしい」
部下:「わかりました。A社は【ペンディング】して、別の会社に営業にいきます」
わかりやすく変換
上司:「A社を崩すのはなかなか難しいので、【先送り・保留】してほしい」
部下:「わかりました。A社は【先送り・保留】して、別の会社に営業にいきます」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「先送り・保留」という意味で「ペンディング」を使います。
「~する」という言葉ともに「ペンディング」が出てきたら、確実に「先送り・保留」という意味になるでしょう。
文脈的に「未決定」「今はしてはいけないこと」という意味で使われることはないので、注意してください。
上記のような会話をする時のペンディングは、「先送り・保留」という意味で使うと覚えておきましょう。
会社で成果を報告する時の「ペンディング」
会社で成果を報告する時に「ペンディング」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「今回の営業訪問での【ペンディング】は?」
部下:「商品は決まりましたが、期間や金額についてはまだ決まっていません」
わかりやすく変換
上司:「今回の営業訪問での【未決定】は?」
部下:「商品は決まりましたが、期間や金額についてはまだ決まっていません」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「未決定」という意味で「ペンディング」を使います。
対象を必要とする言い方で「ペンディング」が出てきたら、間違いなく「未決定」という意味になるでしょう。
「先送り・保留」という意味ならまだしも、「今はしてはいけないこと」ではないので、注意してください。
上記のような会話をする時のペンディングは、「未決定」という意味で使うと覚えておきましょう。
上司と打ち合わせをする時の「ペンディング」
上司と打ち合わせをする時に「ペンディング」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「A社さんに対しての【ペンディング】事項をハッキリしておこうと思う」
部下:「わかりました。現在の進捗をわかりやすくまとめておきます」
わかりやすく変換
上司:「A社さんに対しての【今はしてはいけないこと】ハッキリしておこうと思う」
部下:「わかりました。現在の進捗をわかりやすくまとめておきます」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「今はしてはいけないこと」という意味で「ペンディング」を使います。
「~事項」と一緒に「ペンディング」が出てきたら、「今はしてはいけないこと」という意味になるでしょう。
文脈的に「先送り・保留」「未決定」という意味でも通りますが、すこし意味が違うので注意してください。
ニュアンス的に「禁止」という意味を含んでいると感じたら、「今はしてはいけないこと」という意味になります。
ここまでは、「ペンディング」の具体的な使い方と実例をお伝えしました。
どういうシチュエーションなら「ペンディング」を使ってもいいのか、また使うべきなのか理解できたと思います。
ただし「ペンディング」と似たような言葉や、実は意味が違う言葉については、まだわからないでしょう。
そこで次は「ペンディングと似たような言葉・間違えやすい言葉」について紹介していきます。
「ペンディング」と似たような言葉・間違えやすい言葉
「ペンディング」という言葉と一緒くたにされたり、似た意味だと思われやすいのが、以下の言葉です。
- ホールド
- キャンセル
- リスケ
これらの言葉と「ペンディング」を比較して、使い方のポイントや意味の違いを浮き彫りにしていきましょう。
「ペンディング」と「ホールド」を比較
「ホールド」の本来の意味は、「先送り・保留」です。
ビジネスシーンにおいて「ホールド」は、「この案件はホールドする」というような使われ方をします。
一方、先述したようにペンディングには「先送り・保留」という意味があります。
ペンディングとホールドの意味を比較するとわかると思いますが、これらは同じ意味です。
ちなみに実際のビジネスシーンにおいて、ペンディングとホールドが一緒に使われるのは多いです。
ペンディングは前章で示したようなシーンで使われますが、ホールドも進捗会議などで使われています。
このように意味が同じ意味なのに、なぜペンディングとホールドが一緒に使われるのでしょうか。
実は同じ「保留・先送り」でも、ペンディングとホールドでは先送りにする状況が違います。
ペンディングは全ての条件がそろって敢えて先送りしますが、ホールドは案件が揃ってない状態で先送りします。
「ペンディング」と「キャンセル」を比較
「キャンセル」の本来の意味は、「解約・破棄」です。
ビジネスシーンにおいて「キャンセル」は、「例の案件はキャンセルになった」というような使われ方をします。
一方、先述したようにペンディングには「先送り・保留」「未決定」などの意味があります。
ペンディングとキャンセルの意味を比較するとわかると思いますが、これらは全く意味です。
このように意味は全然違うのですが、ペンディングとキャンセルが一緒くたにされるのは理由があります。
ペンディングと同じくキャンセルは、具体的な対応や結論・行動を表すので、密接な言葉だと勘違いするのです。
「ペンディング」と「リスケ」を比較
「リスケ」の本来の意味は、「リ・スケジュール(スケジュールの見直し・練り直し)」です。
ビジネスシーンにおいて「リスケ」は、「間に合わないのでリスケする」というような使われ方をします。
一方、先述したようにペンディングには「先送り・保留」「未決定」などの意味があります。
ペンディングとリスケの意味を比較するとわかると思いますが、これらは全く別の意味です。
もし、あえてペンディングとリスケを一緒に使うのであれば、どんな用法になるでしょうか。
「リスケした結果、ペンディング事項となった」という言い方が予想されます。
ちなみに実際のビジネスシーンにおいて、ペンディングとリスケが一緒に使われるのは結構多いです。
ペンディングは前章で示したようなシーンで使われますが、リスケの進捗会議などのシーンで使われています。
このように意味は違いますが、使うシーンが同じなので、密接な言葉だと思われているのです。
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