転職面接を受けていく中で、どうしても緊張してしまう事はあるだろう。
ちなみに、あなたはこんな風に考えていないだろうか。
- 緊張してしまうなんて自分はダメなんじゃないか
- 緊張しているから、面接官は自分のことを不採用にしたのではないか
- 面接官は緊張している人の話は聞いてくれないのではないか
これらはすべて間違ったイメージだといえる。
面接官経験のある筆者の知人にも確認したが、筆者も含め、面接官は、あなたが緊張していることを理由に不合格にはしない。
自分の人生がかかった転職面接で緊張しない人はほとんどいない。
緊張するのはあなただけではないので安心しよう。
面接で緊張しないための対策として、以下の3つを試してみてほしい。
- 深呼吸する
- 面接前の過ごし方を決めておく
- 面接前の行動をルーティン化する
それでも緊張して多少のミスをしてしまったとしても、以下のポイントに気をつけることでリカバリーできる。
- 過度に良く見せようとしない
- 笑顔を忘れない
- 緊張していると口に出す
むしろ面接では、緊張してしまうことよりも、マイナス評価をされる以下の3つの対応をしないように注意してほしい。
- 遅刻する
- 事前準備をせずに面接に挑む
- 愚痴や悪口を話す
これから面接に臨む方は、ぜひ最後まで読んで、緊張に負けずに最大限の力を発揮しよう。
目次
はじめに:転職面接は誰しも緊張するもの!
転職活動において、もっとも緊張するのが面接試験だと思う。
- 社会人経験が長い人
- 複数回にわたり転職をしている人
このような転職ベテラン勢でも、緊張しないという人は珍しいのだ。
まったく知らない会社へ行き、初対面の人と話すだけでも緊張するのに、それが自分の人生を決める転職の面接なのだから、緊張するのは仕方のないことである。
緊張しても致命的なミスをしなければOK
何度も言うが、転職面接で緊張するのはあなただけではない。
- 面接が決まったときから緊張する人
- 面接試験の前日に緊張してソワソワしてしまう人
- 当日朝から落ち着かない人
- 会場入りしたら急に緊張してきた人
緊張の度合いは人それぞれだが、「面接は緊張するのが普通」ということは覚えておいてほしい。
「面接で緊張する自分」を責めることなく、全力で転職面接に挑もう。
それではまず、実際に転職者がやってしまった転職面接のエピソードをいくつかご紹介しよう。
転職面接で緊張して「やってしまった」体験談
緊張して「やってしまった!」と思っても、たいていのことはその後にリカバリーすることができる。
これから紹介するのは先輩転職者たちの緊張したエピソードだが、ここで紹介するものは採用の合否に大きく影響はしない。
もしやってしまったとしても、落ち着いてリカバリーするようにしよう。
ここでは、編集部が転職経験者にインタビューした「緊張してしまった体験談」をご紹介しよう。
面白いのが「緊張して失敗した!」と本人は感じていても、意外とうまくいったりする所だ。
リカバリーの方法は次の章で紹介するので、先に知りたいという人は「面接で緊張しても「これだけはやっておくべき」3つの対応」を確認してほしい。
面接官に指示される前に着席してしまった。
初めての転職面接で、緊張して頭が真っ白に……。
その結果、面接会場に入室後に面接官の指示で着席するところ、無意識に座ってしまった。
面接マナーを頭に叩き込んで挑んだはずなのに、本番に弱いなと落ち込んだ。
不合格だろうと思っていたら、まさかの内定連絡が!緊張していても大丈夫なのだと自信がついた。
(20代後半・男性)
緊張で顔が真顔に…面接官「もう少し笑顔出せますか?」
第一志望の会社での転職面接で、緊張してしまい、顔が引きつってしまいました。
後半は真顔になり、面接官をにらみつけるような表情になっていたようです。
面接の最後に「すごく緊張されていますね。もう少し笑顔出せますか?」と苦笑されました。
落ち込みながら退社しようとすると、「もう少しお話ししたいので、二次面接の日程調整できますか」とお声がけいただき、びっくり。
二次面接では落ち着いて応対でき、その会社から無事内定をいただきました。
(30代後半・男性)
相手にもわかるくらい緊張して手が震えた
もともと緊張しいな私。
面接会場に入った瞬間から、顔が真っ赤になっているのが自分でもわかりました。
応募書類を手渡す手も震えており、面接官に笑われてしまう始末。
「そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ」と声をかけられたが、最後まで緊張がほぐれることはありませんでした。
でも、緊張しながらも話した内容に興味を持ってもらえたようで、二次面接に進むことに!
しかも緊張しいなわたしのために、1対1の面接を設定してもらえて、落ち着いて挑めました。
(30代前半・女性)
面接官が本当に重視していること
面接官が面接で見ているポイントは、「あなたはどのような人材なのか」である。
具体的には、以下のようなところを見ている。
- どのような人柄なのか
- 一緒に働いていけそうか
- 社会人スキルが身についているか
- 仕事への向き合い方や考え方
- 今までやってきたことや実績
したがって面接では、あなたの人材としての価値を重視しているのだ。
面接官も「この人は緊張しているな」ということはわかる。
したがって、面接時に無理に頑張りすぎる必要はなく、本来の自分の姿を見せられるようにしよう。
注意するべきは、マイナス評価につながる対応である。
緊張よりも危険!マイナス評価になる面接対応
ここまで話してきたように、面接官が面接で見ているのは「あなたがどのような人材なのか」である。
したがって、面接の場であなたの人柄や社会人としての資質に疑問を持たれてしまっては、採用されない。
以下のような対応は、面接官に悪い印象を与えるので注意しよう。
- 遅刻する
- 事前準備をせずに面接に挑む
- 愚痴や悪口を話す
この記事を読んでいるあなたは大丈夫だと思うが、マイナスの評価を受けることがないように対応には気をつけてほしい。
遅刻する
遅刻するというのは、社会人としての資質を疑われることにつながる。
たとえ緊張して前日に眠れなかったとしても、遅刻だけはしないように前もって準備しておくことが大切だ。
筆者は、面接会場までの地図をプリントアウトして持っておくことをおすすめする。
前日までに面接会場までの乗り換えルートをチェックする人は多いが、面接会場までの地図を印刷している人は少ない。
大抵の人はスマホや携帯で地図を保存しているのではないだろうか。
しかしこれでは、本体の充電が切れた場合に確認することができない。
「前日ちゃんと充電するから大丈夫」と考える人は多いが、実際にスマホや携帯の充電切れが原因で遅刻する転職者は一定数いると筆者は感じている。
当日にハプニングが起こったことで、面接でさらに緊張してしまうことのないように、できる準備はしっかりと行っておこう。
事前準備をせずに面接に挑む
面接で緊張してしまう人の中には、事前準備をせずに面接に挑んでしまう人がいる。
きちんと準備していても緊張するのに、事前準備をまったくしない状態で面接に挑んだ場合、結果は悲惨なことになることは明白だ。
- 企業研究
- 業界研究
- 想定質問への回答
- 自己PRの準備
- 応募書類の再確認
最低でも、この5つは事前におこなっておくべきだ。
- 緊張でしどろもどろになっているのか
- 事前の準備不足で回答に詰まっているのか
面接官から見たら両者はわかってしまう。
事前の準備不足で回答に詰まっている応募者は、計画性がない人と思われたり、志望度が低いと思われたりする可能性が高く、合否に影響してくる。
きちんと準備をして面接に挑もう。
愚痴や悪口を話す
緊張している応募者を見ると、面接官は緊張をほぐそうと他愛もない話を振ったり、冗談を言ったりして場を和ませようとする。
その結果、緊張がほぐれて面接がうまく進むことも多いが、注意するべきこともある。
それが「愚痴や悪口を話す」ことだ。
面接官と打ち解けられたと感じると、つい本音で話したくなってしまうが、あくまでも面接の場である。
前職についての愚痴や悪口などを話すことで、面接官は以下のようなことを考える。
- もし自分の会社を退職することになったら、同じように悪く言われるのではないか
- 採用後、良好な人間関係を築けるのだろうか
- このようなことに不満を持っているなら、任せたい仕事のこんなことにも不満を持たれそうだな
いずれにせよ、面接官にとってはマイナスなイメージを与えることにつながるので避けること。
また、一度悪口や愚痴を話し始めると、高ぶってしまい、堰を切ったように話し続けてしまうことが多い。
前職の愚痴や悪口を延々と聞かされた面接官が持つイメージは「不満が多い人」だ。
これでは採用される可能性は限りなく低い。
このことからも、最初から話さないようにした方が得策だと言える。
緊張防止に効果的な3つの方法
面接で緊張しても合否に影響はないとわかっていても、緊張しないに越したことはない。
この章では緊張を防止する方法をご紹介しよう。
簡単に挙げると、以下の3つの方法がある。
- 深呼吸する
- 面接での行動を決めておく
- 面接前の過ごし方をルーティン化する
それぞれ詳しく見ていこう。
深呼吸する
人は、緊張したりストレスがかかったりすると、自然と呼吸が浅くなる傾向にある。
深呼吸することで、交感神経の働きが弱くなり、代わりに副交感神経の働きが強くなるから。
副交感神経の働きが活発になることにより、余分な力が体から抜け、落ち着いた状態になるため、リラックスできるのである。
富士ゼロックス総合教育研究所のコラムによると、深呼吸によるリラックス効果は国内外で研究データがあがっている。
ゆっくりした呼吸は、不安の軽減やリラックス効果を発揮し、吐く息を長くすることで、怒りや時間の切迫感、焦燥感の改善にも効果的。
面接時に深呼吸を取り入れることで、緊張を軽減できることがわかる。
面接前は深呼吸を意識して呼吸するのが効果的だが、面接前や面接中でも手軽にできる緊張解消法なので、ぜひ活用してみよう。
面接での行動を決めておく
面接は「特別なこと」だと考えるために、いつも以上に緊張してしまう。
そこで、あらかじめ面接での行動を決めておくことをオススメする。
- 朝は何時に起きてネクタイはこれをしていこう
- 会場へ行く前にあの店でランチをしよう
- 受付についたら上着を左手に持とう
- 面接会場に入るときは右足から入ろう
- エレベーターホールではどちらのエレベーターが先に来るか当てよう
面接内容だけを想定するのではなく、当日の流れをイメージして行動を決めておこう。
また、想定質問に対する回答を考えておく人は多いと思うが、雑談についても想定しておくといい。
特に直近で盛り上がったニュースについては、必ず押さえておこう。
面接官から話題を振られる可能性も高く、見送られる際に沈黙した時にこちらから話題を振ることもできる。
ちなみに想定質問への回答や雑談への答え方は、伝えたい単語だけを選んで頭に入れておくことがポイント。
文章ごと丸暗記していると、緊張で忘れてしまったときに余計に慌てることになる。
伝えたいことさえ覚えておけば、いざというときは考えながら話すことも可能になるからだ。
筆者がオススメする転職面接の質問対策については、以下の記事で詳しくお話ししている。
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当日の行動を想定しておくことで、面接は「特別なこと」ではなく「想定内のこと」にできる。
面接前の過ごし方をルーティン化する
前の項でも話したが、面接は「特別なこと」だと考えると緊張してしまう。
転職面接では複数回にわたって面接がおこなわれることも多いが、そのたびに緊張していては本領発揮するまでに時間がかかってしまう。
そこで、面接前の過ごし方をルーティン化することも、緊張を防止することに有効だ。
「面接前の過ごし方をルーティン化する」とは、具体的にいうとこうだ。
- 面接前のランチは鮭と昆布のおにぎりを食べる
- 面接に向かうときは、この音楽を聴く
- 最寄り駅のトイレで身だしなみをチェックする
このように行動をルーティン化することで、「いつも通り」という安心感が生まれ、落ち着いて面接に臨むことができる。
このルーティンは自分の好きに決めて構わないし、うまくいった面接のときの行動を参考にしてもいい。
とにかく「いつも通り」と感じられることが、緊張への対策になる。
ここまでご紹介した3つの対策を活用しても、本番で緊張してしまうことがあるかもしれない。
そのような場合でも、リカバリーの方法はある。
次の章で詳しくご紹介するので、落ち着いて対応しよう。
面接で緊張しても「これだけはやっておくべき」3つの対応
前章で紹介した緊張対策を活用しても本番で緊張してしまった場合に、リカバリーする方法をご紹介する。
筆者の考える「緊張していても面接官に良い評価をもらえる対応」のポイントは以下の3つだ。
- 過度に良く見せようとしない
- 笑顔を忘れない
- 緊張していると口に出す
これから面接に臨む方は、いざというときのために覚えておいてほしい。
それぞれ詳しく解説していこう。
過度に良く見せようとしない
面接官は、面接を通して本来のあなたを見たいと思っている。
しかし面接を受ける転職者の多くは、自分を過度に良く見せようと意気込み、その結果、緊張してしまうという悪循環にハマっている傾向にある。
もちろん採用を勝ち取るために自分の魅力を最大限アピールすることは必要だが、実力以上に大きく見せる必要はないのだ。
むしろ、実力以上に見せるために嘘をついたり、過度な表現をしたりしてしまうと、採用側も内定側も後々困ることになる。
採用側は、期待より能力の低い人材を採用してしまったことで残念な気持ちになる。
内定側は、期待値が高いので、できないことがあると過度に責められる可能性がある。
過度の実力アピールは、採用後、お互いにつらい状況になるので避けるべきなのだ。
そう考えると少しは気が楽になるのではないだろうか。
今までの経験をきちんとアピールすることができればいいので、自分の言葉で伝える努力をしてみよう。
笑顔を忘れない
緊張すると、人は思っている以上に険しい表情をしている。
面接の場合、正面に面接官がいるため、その硬くなった表情があなたの印象を決めてしまうことになる。
転職面接で緊張した体験談の章でもご紹介したが、実際に顔が引きつっている応募者はいる。
筆者自身、応募者の顔があまりにも引きつっているので「笑顔が出ることはあるのだろうか……」と心配になったことがある。
緊張でうまく言葉が出てこなかったとしても、その顔が笑っていたら、悪い印象になることはない。
むしろ「緊張しているのに笑顔が出ているということは、人柄が良いのではないか」という、前向きな印象を与えることもある。
「緊張しているな」と感じたら、普段以上に笑顔でいることを心がけてみよう。
ちなみに、表情が硬い応募者がいた場合、面接官は軽い冗談を言って笑わせようとするので、「笑ったらダメだ!」などと考えずに、コロッと笑ってしまって問題ない。
たとえ寒いオヤジギャグだったとしても、面接官があなたの緊張を和らげるために打った作戦なので、ぜひ顔をほころばせてみてほしい。
きっと緊張もほぐれるはずだ。
「緊張している」と口に出す
緊張しすぎて、どうしても普段の自分の力がうまく出せないというときは、あえて緊張していることを面接官に伝えるといい。
面接の想定質問が実際に聞かれたのに、緊張で頭が回らずに思い出せないという場合でも、「緊張してしまって……」と伝えれば時間を稼ぐことができる。
何度もいうが、面接官は「応募者の本当の姿」が見たいと思っている。
緊張で自分の思いが伝えられないよりは、少し悩む時間があったとしても、自分の言葉で伝えた方が印象は良くなるのだ。
無理に面接の指南本の内容を思い出すのではなく、その場で考えた方が、結果的に良い結果につながる。
緊張で回答がうまく出てこない場合は、緊張していることをあえて口に出し、きちんと自分の言葉で伝えるための時間を稼ごう。
ちなみに、緊張していることを口に出すことで、客観的に「ああ、自分は緊張しているんだな」と認識することができ、緊張が和らぐこともある。
面接官の印象も損ねず、自分の緊張もほぐれる一石二鳥の技なので、ぜひ活用してみてほしい。
まとめ
転職面接は誰でも緊張するもの
- 緊張しているだけで不採用にはならないので安心すること
- 緊張が原因で起こる多少のミスはリカバリーできる
- 面接官は、応募者の人柄を見ている
緊張をやわらげる事前対策
- 深呼吸する
- 面接での行動を決めておく
- 面接前の過ごし方をルーティン化する
もし緊張してしまった場合には
- 過度に良く見せようとしない
- 笑顔を忘れない
- 緊張していると口に出す
緊張より、マイナス評価を受けるような対応に注意
- 遅刻する:あらゆる事態を想定して、できる準備は事前にしておく
- 事前準備をせずに面接に挑む:面接官には準備不足がわかる。きちんと準備して挑むこと
- 愚痴や悪口を話す:和やかな空気でも、面接は面接。愚痴や悪口は厳禁
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