面接の持ち物として「筆記用具」が書かれていることがあるだろう。
- どのような種類の文房具を持っていくべきなのだろうか?
- 持参した筆記用具を使って、どのようなことをするのだろうか?
このような疑問を感じた方も多いだろう。
この記事では、持っていくべき文房具の種類と、当日何がおこなわれるのかをご紹介する。
中には対策が必要なものもあるので、ぜひチェックしてほしい。
また、当日筆記用具を忘れてしまった場合の対処法もお伝えする。
準備はしっかりしておくのが基本だが、万が一のために確認しておこう。
面接で「筆記用具持参」と記載があったが、具体的に何の種類が必要か
面接で筆記用具の持参を指示された場合には、次のような筆記用具が必要になる。
- 黒色インクのボールペン
- シャープペンと替え芯
- 消しゴム
筆記用具ではないが、以下のような文房具もあると無難。
- メモ帳
- A4ファイル
詳しくは次の章で解説するが、筆記用具が必要な理由は、簡単なテストやアンケートなどを記入するからである。
したがって、最低限、上記のような筆記用具があれば事足りる。
分度器やコンパスといった、学生時代に使っていたような筆記用具は必要ない。
また、筆記用具を使うということは、何か書類に書き物をするということだ。
控えを渡される可能性もあれば、メモを取るように指示される可能性もある。
そのような場合に備えて、メモ帳やA4ファイルを持っていくと安心だろう。
それでは以下から、持参するべき筆記用具と文房具の選び方をご紹介しよう。
間違っても、持参した筆記用具で評価を落とさないように、注意しておきたい。
黒色インクのボールペン
まず必要になるのが、黒色インクのボールペンだ。
人によっては、青やブルーブラックのインクを使っていることもあるかもしれない。
しかし、面接で使用する筆記用具は黒色が基本である。
近年ではさまざまなデザインのボールペンが販売されているが、面接で使うボールペンは安っぽくないデザインのものを選ぶこと。
キャラクターの描かれたペンや、ゴテゴテした装飾のついているペンは避ける。
デザインが良ければ、多色ペンでも問題はない。
1つ注意しておきたいのが、万年筆の使用だ。
「社会人は万年筆が良い」と考えている人もいるようだが、面接時には避けた方が良い。
たしかに、万年筆は味わいのある字を書くことができる。
しかしインクが乾くまでに時間がかかるので、紙同士の擦れや手の動きで、文字が擦れて読めなくなる可能性がある。
面接時の提出物は「読めること」が大前提。
読めない書類を提出したことで評価が下がる可能性もあるので、万年筆は避けた方が良いだろう。
急にインクが出なくなってもいいように、予備として複数本入れておくとよい。
シャープペンと替え芯
もし、筆記用具が必要な理由が試験だった場合、回答するのにボールペンでは不安が大きい。
そこで持っておきたいのがシャープペンだ。
昔は試験といえば鉛筆であったが、現在はシャープペンで問題ない。
デザインはボールペンと同じく、見た目が安っぽくないもの。
キャラクターものや装飾が華美なものは避けること。
芯の太さは0.5mmがベスト。
筆圧が高い人は、少し細めの0.4mmや0.3mmでもいいかもしれない。
ただし、細すぎて読めなくなるリスクを避けるためにも、ある程度の太さがあった方が無難だ。
濃さはHBが主流。
ただこちらも人によって筆圧の関係で合う・合わないがある。
自分にあった濃さの芯を選ぶのが良いだろう。
芯の太さや濃さを選ぶときには、「相手が読みにくくないこと」を念頭に置いて選ぶようにしよう。
シャープペンもボールペン同様、芯の詰まりや破損、予期しないトラブルが起こってもいいように、数本用意しておくと安心だ。
予備の替え芯も入れておこう。
消しゴム
シャープペンで書いたものが消せるように、消しゴムも持っておこう。
消しゴムの種類は何でも良いが、ゴムの部分が白色か黒色のものが良いだろう。
ピンクや緑といった派手なカラーのものは避けた方が無難。
また、注意したいのが消しゴムの消耗具合。
周りの紙ケースがなく、ボロボロになった消しゴムを使っている人がいるが、これはやめた方が良い。
消しゴムの見た目が悪いことで、「見た目に無頓着なのでは?」と持ち主であるあなたの評価を下げる可能性があるからだ。
できるだけ新しい、きれいな消しゴムを持っていくのが良いだろう。
メモ帳
筆記用具が必要な場合、筆記試験がある可能性も高いが、メモを持っていくのが無難。
面接前の説明会等で、以下のようなことを話されることがある。
- 会社についての説明
- 選考の今後の流れ
- 企業が求める人物像について
これらの話をただボーっと聞いていると、
- 志望度が低いのでは?
- やる気がないのでは?
- 社会人としての資質がない?
と、採用担当者から悪い評価を受ける可能性があるのだ。
「社会人なのだからメモを取ることは基本」と考える採用担当者も多い。
メモを取らないことによって、評価を下げることがないように気をつけよう。
面接時に持っていくメモは、小さめのポケットサイズ、または、普通のノートを持っていくと良い。
ポケットサイズのメモは、立っているときにも書き込みやすいのが魅力。
一方のノートは、たくさんの情報を書き込めるため、やる気があるように見せられるのが魅力だろう。
どちらを選ぶにしろ、見た目には注意したい。
安っぽい見た目のものは避け、ビジネスで使っても恥ずかしくないようなデザインを選ぶ。
表紙が硬い厚紙のものや、黒の表紙がついたものが良いだろう。
間違っても、カラフルでキャラクターが描かれたものは選ばないこと。
A4ファイル
面接の最後に書類を渡されたり、持ち帰る書類が発生したりするかもしれない。
そこで書類をグシャっとバッグに押し込む人は、間違いなく採用されないだろう。
企業から受け取った書類は、きれいな状態で持ち帰るのがビジネスマナー。
そのために、A4のクリアファイルを持っていくと安心だ。
A4より小さいサイズでは、ファイルから書類が出てしまい、その部分が折れる可能性がある。
A4であれば一般的な書類のサイズは入れることができるうえ、万が一A3の書類を渡されたとしても折りたたんできれいに入れられる。
A4ファイルを選ぶときは、キャラクターデザインを避け、無地のファイルを選ぶこと。
クリアファイルが無難だが、薄く色がついているのでも問題はない。
あまりにも濃いカラーのものはやめておく。
面接で筆記用具を使って何を実施するのか
面接時に筆記用具の持参を求められた場合、次のようなことが実施されると予想できる。
面接で筆記用具を使って実施すること
- 筆記試験
- アンケートなどへの対応
- 交通費の支給書類への署名
- メモを取ってほしい
- 受付で名前を書く
- 個人情報の取り扱いについての書類にサインする
アンケートや書類へのサインは、その場ですぐに対応できるはずだ。
問題は筆記試験がある場合。
こちらはきちんとした対策が必要になるので、しっかりと準備しておこう。
筆記試験の対策方法
筆記試験がある場合には、基本的に事前に知らされることが多い。
しかし、事前準備なしの応募者のレベルを知るために、当日まで知らせないパターンもある。
筆記試験の有無を事前に予測するのが、「筆記用具持参」の指示だ。
この指示があったら試験が実施される可能性もあるので、念のために準備しておこう。
筆記試験にはいくつか種類がある。
- 一般的な企業で実施される一般常識問題の「SPI試験」
- 主に外資系企業で実施される「フェルミ推定」
- 応募者が多い企業での実施が多い「小論文試験」
どの試験も、対策用の書籍や問題集が発売されている。
試験の可能性を感じ取ったら、すぐに問題集を解いてパターンをつかんでおこう。
SPI試験の場合は、SPIノートの会が作った「これが本当のSPI3だ!」がおすすめだ。

これが本当のSPI3だ! 【2019年度版
各年度に合わせて毎年改定されているので、その年の問題集を解いておこう。
フェルミ推定の場合は、東大ケーススタディ研究会が作った「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」が良いだろう。

現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート
フェルミ推定を解くときの基本的な考え方や、解き方のパターンを知ることができる。
小論文試験は、成美堂出版編集部が出している「最新最強の作文・小論文」がおすすめだ。

最新最強の作文・小論文〈’19年版〉
小論文は書いていくなかで、書き方のコツやパターンを身につけることができる。
問題集を解き進め、たくさん書いてみるのが良いだろう。
筆記用具を忘れてしまったときの対処法
ここまで必要な筆記用具の種類と、筆記用具を使ってどのようなことをするのかをご紹介した。
準備もバッチリ、意気揚々と会場に向かっていたら、筆記用具を忘れたことに気がついた。
このような時でも、慌てずにきちんと対処していこう。
当日、筆記用具を忘れてしまった場合、対処法は3つある。
筆記用部を忘れてしまったときの対処法
- 自宅に取りに戻る
- 最寄りの店で購入する
- 企業で筆記用具を借りる
好きな対処法を選べばよいわけではない。
状況に合わせて適切な対処法を選ぶ必要があるので、以下でご紹介しよう。
対処法1.自宅に取りに戻る
面接の開始時間まで、かなりの余裕がある場合には自宅に取りに戻ってもいいだろう。
自分の筆記用具の方が使い慣れていて、リラックスできるのは確かだ。
できれば自分のものを使いたいだろう。
筆記用具を忘れたことに気がついた時点では、交通機関が遅れていなくても、この後遅れる可能性もある。
取りに戻ったことで、遅延に巻き込まれてしまっては本末転倒。
面接時間までかなり余裕があるときだけ、この対処法を選ぶようにしよう。
対処法2.最寄りの店で購入する
自宅に戻るほどの時間がない場合には、面接会場近くのお店で購入するのが良い。
最近は文房具店でなくても、コンビニでも筆記用具は置いてある。
最低限の筆記用具を購入して会場へ向かおう。
その際に忘れがちなのが、ペンケースだ。
筆記用具を裸のまま持っていると印象がよくないので、合わせてペンケースも購入しておくこと。
企業で筆記用具を借りる
- 自宅に帰る時間もない
- 企業の近くに店もない
どうしても筆記用具の調達ができなかったときには、企業で筆記用具を借りるのが良い。
正直に筆記用具を忘れたことを伝え、丁寧にお願いする。
企業によっては、忘れる人を想定して、あらかじめ予備の筆記具を準備している場合もある。
そのような場合でも、丁寧に謝罪して借りるのがマナーである。
まとめ
面接で「筆記用具持参」を指定された場合、必要になるのは以下の文房具。
- 黒色インクのボールペン
- シャープペンと替え芯
- 消しゴム
- メモ帳
- A4ファイル
文房具を選ぶときは、ビジネスシーンにふさわしいものを選ぶこと。
持参した筆記用具を使うのは、以下のシーン。
- 筆記試験
- メモを取る
- アンケートなどへの対応
- 書類へのサイン
筆記試験には事前の準備が必要なので、念のため対策しておくと良い。
当日、文房具を忘れたことに気がついたら、以下の対処法がある。
- 自宅に取りに戻る
- 最寄りの店で購入する
- 企業で筆記用具を借りる
面接までの時間に応じて、対処法を決める。
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