未経験の業界・職種への転職面接には不安がつきものだ。
- 初めての転職で就職活動と何が違うのかわからない人
- 未経験の業界や職種にチャレンジしたい人
- 前職を3年以内に退職した人
など転職する人はさまざまで、さまざまな想いを抱えていると思う。
少なからず、前職を3年以内に辞めてマイナス評価にならないか、未経験の業界や職種で採用されるのだろうか、という不安を持っていないだろうか。
結論から言うと、正しく努力すれば転職は成功できる。
たとえ、前職を3年以内に辞めていても志望した会社に採用された方もいる。
今の時代、大卒者の3割は3年以内に退職しているデータもあり、そこまで気にし過ぎる必要はない。
同様に、未経験の業界や職種へも若さを武器にして転職成功した事例が数多くある。
特に20代の転職では、将来性に期待されている部分が大きい。
実際に筆者自身も、前職を3年以内に退職し、未経験の業界・職種への転職に成功している。
・業務内容が合わなかった
・残業時間が長かった
これが退職理由だ。
特にこれと言った技術も能力もなかったが、
ポテンシャルを評価してもらい、Web制作運用会社のWebディレクターとして採用された。
こういう事例もあるので、まずはネガティブになりすぎずに転職を検討してみて欲しい。
最後まで読んでもらえれば、未経験の業界・職種を希望する人・初めての転職で不安な人でも転職成功する可能性がぐっと高まるはずだ。
まずは未経験の業界・職種へ挑む方の好印象を与える自己紹介を説明する。
また面接全体に言える基本だが
- 明るい表情で、大きな声で話す
- 始めと終わりの挨拶を忘れない
この2つは非常に大切だ。いくら良い自己紹介を伝えてもこれらができていなければNGとなる可能性が高い。
目次
【未経験向け】転職面接時で好印象を与える自己紹介事例3選
業界や職種により好印象を与える自己紹介が異なるので、ケースごとに紹介するが、
まず業界や職種に限らず押さえておきたいポイントがある。
- 短くまとめてロジカルをアピールする
- 自分の能力や特徴を伝える
- 面接官は短い時間でいかに自分を売り込めるか知りたい
これらは、面接における必須ポイントである。
自己紹介は1分あるいは、3分以内と言われている。
その時間で十分にアピールするためには入念な準備が必要だろう。
それでは、具体的に例文をあげて、3つの職種別に自己紹介のポイントを説明する。
- 営業の自己紹介
- システムエンジニアの自己紹介
- 事務職の自己紹介
これらのポイントを元に、1~3分で話せるあなた流の自己紹介を作ってみてほしい。
営業職の自己紹介の場合
私は○○株式会社のマーケティング部に所属して、データ分析を行なっておりました。パソコンと向き合う毎日だったのですが、このデータを伸ばしている人材は営業の方ということを意識し始めてから営業職に魅力を持ち始めました。
しかし、前職では営業職への異動は難しいと言われ、今回転職することを決意しました。御社の「~~~~~~」という理念に共感してここしかないと考えています。
前職の経験から数字に強い営業になれると思っています。得意なデータ分析を活かして稼げる営業になります。よろしくお願いいたします。
特に「なぜ職種を変えて営業職なのか」という理由を最初に持ってくるのがポイントである。
面接官は、なぜ職種を変えて営業なのか、というのが気になるからだ。
筆者も営業職の面接を受けたことはあるが
- なぜ職種を変えようと思ったのか
- ノルマがあるが大丈夫か
ということは、何度も聞かれた。
まずは、そこを解決するのが重要である。
データ分析が得意という特徴を活かし、印象に残る自己紹介になっている。
次は、システムエンジニアの場合を説明しよう。
システムエンジニアの自己紹介の場合
私は○○株式会社にて社内SEとして働いていました。比較的穏やかな業務内容だったのですが、プロジェクト案件に携わりたいと思い、システムエンジニアを志望しました。
前職で数多くのシステムエンジニアと触れ合っているので、働くイメージは具体的にできています。
学生の頃からサッカーを続けており、体力には自信があります。
御社の○○というシステムは以前から使用しており、非常に良いシステムだと思っています。さらなる改善案を出せるようなシステムエンジニアになり、御社に誠心誠意貢献します。よろしくお願いいたします。
自己紹介でのアピールでは「なぜこの会社を選んだか」というのがポイントになってくる。
社内SEからシステムエンジニアへの転職なので労働時間が長くなる可能性があるので、体力があるアピールも大切である。
同じIT業界なので、業界理解はできていると判断されるだろう。
「御社に誠心誠意貢献します」という言葉は会社への忠誠心を表し、こういう忠誠心を好む年配の面接官も一定数いる。
次は、人気の高い事務の場合を説明しよう。
事務職の自己紹介の場合
私は○○株式会社にて営業職として働いていました。前職の営業職では社外・社内問わずに相手と信頼関係を築き上げることに注力していました。上司からも職場の雰囲気を明るくするとの評価をいただいておりました。
また、仕事は迅速さと正確さを大切にして、細かい作業系の業務も進んで取り組んでいました。
今後は、前職で培ったコミュニケーション能力や業務処理能力を、社内貢献度の高い事務職といったかたちで活かしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
未経験の職種に応募する場合、職務経歴よりも自己PRに力を入れた自己紹介にする。
ポイントは、自己PRと志望動機をうまく繋ぐことである。
この場合は「前職で培ったコミュニケーション能力や業務処理能力を、社内貢献度の高い事務職で活かしていきたい」といった部分だ。
前職で得たスキルや強みを応募先の企業で活かせることを示せれば、納得感のある自己紹介になる。
以上、3つの好印象を与える自己紹介事例を説明したが、自己紹介のポイントはそれだけではない。
次は、面接の自己紹介で応募者が迷うことが多いQ&Aに答えていこう。
転職面接時の「自己紹介」でよくあるQ&A
Q.自己紹介というのは採用側としてはどういう目的があり、何を話せばいいのか、退職理由なども必要なのか。
A.結論から言うと、「職歴経歴・自己PR・志望動機」を論理的に分かりやすく話せているか見られている。
未経験の業界・職種の面接を受けるときは、自己PRと志望動機に重きをおいてうまく繋げるとよい。
限られた時間の中で退職理由を述べる必要はあまりなく、もし話すとしても簡単に触れるだけでよい。
Q.自己紹介と自己PRの違いはあるのか。
A.自己紹介の中に自己PRがあるイメージである。
転職面接の場合は「自己紹介をしてください。」と言われて趣味などを話すことはない。
あくまでも採用されるために企業へアピールする時間である。
Q.面接で「最初に自己紹介」と言われた時に何分ぐらい話すのがいいのか。
A.自己紹介は3分程度が好ましいとされている。
面接官から何分で自己紹介してくださいと言われることもある。
3分で話せる文章量は約900字が目安で、職務経歴と自己PRを上手く絡めて以下の順番で話すとよい。
- 挨拶(名乗り)
- 職務経歴
- 自己PR
- 志望動機
- 締めの挨拶
アピールしたいポイントを「提案力」「コミュニケーション能力」などと一言で表すとよい。
その後、その一言に説得力を持たせるエピソードを話す。
数字で表せるわかりやすい実績を話すと、より印象に残りやすくなる。
前職の話を具体的に話すことで、面接官はあなたが働いている様子をかなりイメージしやすくなる。
Q.自己紹介を暗記できないけどどうすればいいのか、そもそも丸暗記はありなのか。
A.自己紹介は暗記するというよりかは自然と話が出てくるようにする。
暗記している時点で、過去の実績などを大きくして話そうとしていないだろうか。
ありのまま話せばすべて記憶する必要はない。
そのためには、文章でなく重要になるキーワードだけを覚えておくのが有効になる。
Q.履歴書で書いた自己紹介と面接の自己紹介は合わせる必要があるのか。
A.合わせたほうが面接官にとってはあなたという自分が分かりやすくてよい。
たいていの面接官は面接前に履歴書と職務経歴書を読んでいるのである程度のイメージは持って面接に臨んでいる。
そのイメージが好印象で合致すれば、採用へと繋がるだろう。
Q.転職回数が多い場合はどうしたらいいか。
A.転職回数が多い場合に困るのが、職務経歴のまとめ方だろう。
3社以上経験していると職務経歴だけで1分以上話さなくてはいけなくなる。
特にアピールしたい仕事をピックアップして述べると良いだろう。
職務経歴の詳細は職務経歴書に記載することになるはずだ。
自己紹介では面接官には「営業をしていた人」「マーケティングに携わっていた人」という印象さえ与えられれば良い。
Q.前職を1年間で辞めてしまったが、どう話したらいいか。
A.素直に退職理由を述べればいい。
「事前に会社研究が足りなかった私の責任です」などと自分に非があること・反省していることを伝える。
会社のせいにしてはいけない。
以上が、転職面接時の自己紹介でよくあるQ&Aだったが、これを言ってしまっただけで一発不合格というワードがあるのも転職面接の怖いところだ。
次は、転職面接時に言ってはいけないNGワードについて説明する。
転職面接時に言ってはいけないNGワード
NGワードグループ | 具体例 |
---|---|
正直すぎる | ・競合他社のことを褒める ・数打ちゃ当たると思って志望した ・今よりお金がもらえると思えるので… 余りにも正直すぎる。失礼に当たる。 |
悪口を言う | ・前職の上司がバカだったのでついていけなかった ・ダメな会社だったので辞めた 他責化している。自責化できていない。 |
自主的ではない | ・父親がお世話になっておりますので… ・有名な会社なので… 志望動機は自主的なものにしよう。 |
投げやり | ・他がだめだったので、ここなら何とかなると思って… ・どっちでもいいです 職種の希望を聞いたときにどちらでもいいと答えたそう。投げやりな感じに聞こえてしまう。 |
どれだけ砕けた雰囲気の面接であっても、これらNGワードは絶対に言ってはいけない。
ここまでの内容を実践すれば、未経験の転職面接で好評価を得ることも難しくない。
あわせて、転職面接時にこれだけは知ってほしいことを最後にお伝えしよう。
転職面接時にこれだけは知っておいてほしい7選
①面接時間までに余裕をもっておく
思わぬトラブルが起こることもある。
地図はもちろん訪問先の方の名前もきちんと確認しておく。
余裕をもって近くのカフェで待つのもよいでしょう。
もし遅刻することになった場合に備えて電話番号は確認しておこう。
②応募書類を忘れない
事前に転職エージョントを経由して先方に書類は届いているかもしれないが、念のために履歴書と職務経歴書を余分に持っていく。
なお、自分用のコピーもあると良い。筆記用具も忘れずに持っていく。
面接と同時に適性検査を受けることもあるので時計も持参しよう。
③服装は清潔かつ爽やかに
転職面接の場合、新卒採用と比べて服装や髪型、メイクに対してより厳しい目で面接官にチェックされる。
ビジネスマナーを守り、清潔で爽やかな印象を与えられるのがベストである。
家を出る前に加えて、面接に挑む直前にもトイレにいくのがおすすめだ。
- ひとりで冷静になる
- 鏡を見てもう一度チェックできる
という効果があるからだ。
④受付や入退室、面接中にも配慮する
会社に到着したら、そのときから面接は始まっていると考えよう。
どこで誰が見ているか分からない。
それでは、受付や入退室、面接中のマナーをおさらいしておこう。
受付
- 会社の入り口でコートを脱ぎ、スマホの電源を切る。
- 受付担当の案内係にも丁寧に対応する。
入室(面接官が先に部屋にいる場合)
- 3回ノックして「どうぞ」と言われてから「失礼します」と挨拶する。
- 「お座りください」と促されてから、足元に荷物を置いて椅子に座る。
入室(先に部屋に入って面接官を待つ場合)
- 「こちらにお掛けになってお待ちください」と言われたら、指示された席に座って面接官を待つ。
- 「お掛けになってお待ちください」と言われたら、下座の席に座って面接官を待つ。
- 面接官が入室したら、すぐに立ち上がって挨拶をする。
面接終了後
- 面接が終わったら、立ち上がって「ありがとうございました」とお礼する。
- エレベーターまで見送ってくれた場合は、改めてお礼を述べる。
- コートは先方が見えなくなってから着る。
⑤必ず聞かれる質問
必ず聞かれる質問は下記の5つである。
- 自己紹介
- 職務経歴
- 退職理由
- 志望動機
- 入社後にしたいこと
もし、答えにくい質問をされたら、「少々お時間をいただいてよろしいでしょうか」と伺い待ってもらう。
面接官を毎年100回以上している知人に聞いても、「素早い返答は求めていない」とアドバイスを受けた。
面接官からしてみると、この人本気の返答ではないなというのが分かってしまう。
それであれば、時間を置いてでもしっかりと自分の考えを述べたほうがよっぽどプラス評価になる。
⑥業界・業種の理解をしておく
他業種・他職種への転職をする場合は、しっかり理解しておくことが大切である。
本屋に行けば業界のことが書かれた本が売られている。
インターネットでも調べられる。
準備は怠ってはいけない。
最低限押さえておきたいポイントは以下の4つである。
- 市場規模
- ビジネスモデル
- 業界を構成する会社
- 強みと弱み
⑦時事ネタを念のために用意する
「最近興味のあるニュースは何か」との質問を受けることがある。
きちんと答えられるようにしっかり準備しておこう。
当然、「なぜそのニュースに興味を持ったか」、「そのニュースに対してどう思うか」深堀される。
さいごの重要ポイントおさらい
自己紹介の大切なポイント
- 職歴経歴、自己PR、志望動機を論理的に分かりやすく話せているか。
- 特に未経験の業界・職種の面接の場合は、自己PRと志望動機に重きを置く。
自己紹介の話し方
- 短くまとめてロジカルをアピールする
- 自分の能力や特徴を伝える
- 面接官は短い時間でいかに自分を売り込めるか知りたい
自己紹介で必ず聞かれる質問は下記の5つである。
- 自己紹介
- 職務経歴
- 退職理由
- 志望動機
- 入社後にしたいこと
改めて面接全体に言える基本だが、
- 明るい表情で、大きな声で話す
- 始めと終わりの挨拶を忘れない
この2点は大切なので、忘れないようにする。
いくらテクニックを身につけてもこれができなければ、好印象を与えることができない。
今回ご紹介したポイントをおさえれば、未経験の業界・職種へも転職は可能である。
選考から落ちることも当然あるだろうか、どこが悪かったのか問題点を改善してスキルアップしていけばよい。
転職活動は、粘り強く最後まで諦めないのがポイントだ。
そのためにこの記事を参考にしてほしい。
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