アサインにはいくつか意味がありますが、代表的なのは「任命する」です。
場合によっては、「割り当て」や「指定する」なども意味します。
これで、とりあえずまずは「アサインとはどんな意味なのか」という疑問が晴れたと思います。
ただし「アサイン」という言葉を、具体的にどう使えばいいのかは、まだわからないでしょう。
そこで次は「アサインの具体的な使い方と実例」について紹介していきます。
「アサイン」の具体的な使い方と実例
「アサイン」という言葉が、どんな時・どういう会話で・どんなワードともに使われるのか解説していきましょう。
今回紹介する「アサイン」の具体的な使い方とシチュエーションは、以下の通りになっています。
- 社内の異動をする時の「アサイン」
- 社内会議をしている時の「アサイン」
- 取引先との打ち合わせ時の「アサイン」
会話例とともに紹介していくので、今のあなたが一番近いシチュエーションの使い方をチェックしてみてください。
社内の異動をする時の「アサイン」
社内の異動をする時に「アサイン」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「今期からお前は営業部に異動し、さっそくリーダーに【アサイン】する。できるな?」
部下:「はい!期待に応えられるよう、精進します」
わかりやすく変換
上司:「今期からお前は営業部に異動し、さっそくリーダーに【任命する】。できるな?」
部下:「はい!期待に応えられるよう、精進します」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「任命する」という意味で「アサイン」を使います。
「~する」という動詞のような使い方で「アサイン」が出たら、確実に「任命する」という意味になるでしょう。
「指定する」という意味ならまだしも、「割り当て」という意味で使われることはないので、注意してください。
社内の異動や役職変更などの時のアサインは、「任命する」という意味で使うと覚えておきましょう。
社内会議をしている時の「アサイン」
社内会議をしている時に「アサイン」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
部下:「今回のプロジェクトにおける人員の【アサイン】はどれくらいですか?」
上司:「現時点では5人だ。後々に5名ほど追加するので、それまで頑張ってほしい」
わかりやすく変換
部下:「今回のプロジェクトにおける人員の【割り当て】はどれくらいですか?」
上司:「現時点では5人だ。後々に5名ほど追加するので、それまで頑張ってほしい」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「割り当て」という意味で「アサイン」を使います。
動詞がついてこない「アサイン」が出てきたら、間違いなく「割り当て」という意味になるでしょう。
「指定する」「任命する」という意味は動詞を伴うため、今回のような会話では使われることはありません。
社内会議をしていて、名詞のように使われるアサインは、「割り当て」という意味で使うと覚えておきましょう。
取引先との打ち合わせ時の「アサイン」
取引先との打ち合わせ時に「アサイン」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
取引先担当:「申し訳ありませんが、弊社の担当者はBさんに【アサイン】したいのですが・・・」
自社担当:「わかりました。私が異動した後はBが担当になるように掛け合っておきます」
わかりやすく変換
取引先担当:「申し訳ありませんが、弊社の担当者はBさんに【指定したい】のですが・・・」
自社担当:「わかりました。私が異動した後はBが担当になるように掛け合っておきます」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「指定する」という意味で「アサイン」を使います。
「~する」などの動詞とともに「アサイン」が出てきたら、間違いなく「指定する」という意味になるでしょう。
「任命する」という意味ならまだしも、「割り当て」という意味で使われることはないので、注意してください。
「任命」でもいいですが、取引先との打ち合わせで出てくる場合は、「指定する」という意味で捉える方が自然です。
ここまでは、「アサイン」の具体的な使い方と実例をお伝えしました。
どういうシチュエーションなら「アサイン」を使ってもいいのか、また使うべきなのか理解できたと思います。
ただし「アサイン」と似たような言葉や、実は意味が違う言葉については、まだわからないでしょう。
そこで次は「アサインと似たような言葉・間違えやすい言葉」について紹介していきます。
「アサイン」と似たような言葉・間違えやすい言葉
「アサイン」という言葉と一緒くたにされやすいのが、以下の言葉です。
- IT業界におけるアサイン
- 旅行業界におけるアサイン
- 業務委託
これらの言葉と「アサイン」を比較して、使い方のポイントや意味の違いを浮き彫りにしていきましょう。
「アサイン」と「IT業界におけるアサイン」を比較
「IT業界におけるアサイン」の本来の意味は、ファンクションキーの割り当てです。
IT業界におけるアサインは、「F4にはスリープがアサインされている」という使われ方をします。
一方、先述したように一般的なアサインには「任命する」「割り当て」「指定する」などの意味があります。
アサインとIT業界におけるアサインの意味を比較するとわかると思いますが、割り当てという意味で同じです。
ただIT業界におけるアサインの場合だけ「ファンクションキーの割り当て」という前提が入るので要注意です。
ちなみにIT業界は、ファンクションキー割当ての意味合いが強いので、一般的なアサインの意味では使いません。
「アサイン」と「旅行業界におけるアサイン」を比較
「旅行業界におけるアサイン」の本来の意味は、部屋の割り当てです。
旅行業界におけるアサインは、「あのお客さんは和室にアサインする」という使われ方をします。
一方、先述したように一般的なアサインには「任命する」「割り当て」「指定する」などの意味があります。
アサインと旅行業界におけるアサインの意味は、「割り当て」という意味だけは同じです。
ただ旅行業界におけるアサインの場合だけ、「部屋」という割り当ての対象が決まっているので要注意です。
ちなみに旅行業界もIT業界と同じく、独自の意味があるせいか、一般的なアサインの意味では使いません。
また対象が「部屋」ではなく、移動手段(バス・飛行機)の「シート」になったりする場合もあります。
「アサイン」と「業務委託」を比較
「業務委託」の本来の意味は、第三者に仕事を依頼することです。
ビジネスシーンにおいて「業務委託」は、「今回はB社に業務委託した」というような使われ方をします。
一方、先述したようにアサインには「任命する」「割り当て」「指定する」などの意味があります。
アサインと業務委託の意味を比較するとわかると思いますが、これらは似てはいますが使い方が違います。
アサインには動詞としてのいくつかの意味を持ちますが、業務委託は一つしか意味がないのが大きな違いでしょう。
ちなみに実際のビジネスシーンにおいて、アサインと業務委託が一緒に使われるのはそこまでありません。
アサインは前章で示したようなシーンで使われますが、業務委託はもっぱら首脳陣の会話だけで使われています。
業務委託は一般社員同士の会話の中だと、なかなか出てこないでしょう。
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