ASAP( エイエスエイピー)という言葉の成り立ち的には「As Soon As Possible」の略です。
As Soon As Possibleそのものの意味は、「できるだけ早く」となります。
場合によっては「早くしろ」「最優先」なども意味します。
これで、とりあえずまずは「ASAPとはどんな意味なのか」という疑問が晴れたと思います。
ただし「ASAP」という言葉を、具体的にどう使えばいいのかは、まだわからないでしょう。
そこで次は「ASAPの具体的な使い方と実例」について紹介していきます。
「ASAP」の具体的な使い方と実例
「ASAP」という言葉が、どんな時・どういう会話で・どんなワードともに使われるのか解説していきましょう。
今回紹介する「ASAP」の具体的な使い方とシチュエーションは、以下の通りになっています。
・上司や取引先から要求される時の「ASAP」
・緊急事態における「ASAP」
・ベンチャー企業における「ASAP」
会話例とともに紹介していくので、今のあなたが一番近いシチュエーションの使い方をチェックしてみてください。
上司や取引先から要求される時の「ASAP」
上司や取引先から要求される時に「ASAP」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「さっき君に回した仕事だが、あれは【ASAP】で終わらせて欲しい」
部下:「わかりました。【ASAP】として、スケジュールを組み直します」
わかりやすく変換
上司:「さっき君に回した仕事だが、あれは【できる限り早く】終わらせて欲しい」
部下:「わかりました。【できる限り早く】終わるよう、スケジュールを組み直します」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「できる限り早く」という意味で「ASAP」を使います。
上司や取引先から要求される時に「ASAP」が出てきたら、高確率で「できる限り早く」という意味でしょう。
形容詞的な使い方で使われる時は「早くしろ」「最優先」という意味にはならないので、注意してください。
上司などから一方的にお願いをされる時のASAPは、「できる限り早くという意味で使う」と覚えておきましょう。
緊急事態における「ASAP」
緊急事態の時に「ASAP」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
営業マン:「会社に書類を忘れてきてしまった。【ASAP】でメールして欲しい」
事務スタッフ:「了解しました。【ASAP】で対応します。プリントできるコンビニは近くにありますか?」
わかりやすく変換
営業マン:「会社に書類を忘れてきてしまった。【最優先】でメールして欲しい」
事務スタッフ:「了解しました。【最優先】で対応します。プリントできるコンビニは近くにありますか?」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「最優先」という意味で「ASAP」を使います。
「ASAP」を緊急事態で使うことになるなら、間違いなく「最優先」という意味になるでしょう。
「できる限り早く」に近いですが、より優先順位を上げて欲しい緊急事態だと「最優先」という意味になります。
緊急事態におけるASAPは、「最優先という意味で使う」と覚えておきましょう。
ベンチャー企業における「ASAP」
ベンチャー企業において「ASAP」が出てくると、どんな意味になるのでしょうか。
以下の具体的な会話を見て、使い方と意味を理解しましょう。
元の会話
上司:「何をちんたら仕事している?もっとスピードをあげれないのか。【ASAP】だ」
部下:「わかりました。なるべく早く終わらせます・・・」
わかりやすく変換
上司:「何をちんたら仕事している?もっとスピードをあげれないのか。【早くしろ】」
部下:「わかりました。なるべく早く終わらせます・・・」
使い方に関する解説
今回のようなシチュエーションでは「早くしろ」という意味で「ASAP」を使います。
言葉の最後に「ASAPだ」といわれたら、間違いなく「早くしろ」という意味になるでしょう。
すべてのベンチャー企業がこのような言い方をするわけではないですが、厳しい環境の職場だとよく言われます。
ちなみに、「ASAPだ(早くしろ)」と言ってくる時の上司は、大抵イラだっています。
間違っても「ASAPってどういう意味ですか?」なんて聞かないようにしてください。火に油を注ぎますよ。
ここまでは、「ASAP」の具体的な使い方と実例をお伝えしました。
どういうシチュエーションなら「ASAP」を使ってもいいのか、また使うべきなのか理解できたと思います。
ただし「ASAP」と似たような言葉や、実は意味が違う言葉については、まだわからないでしょう。
そこで次は「ASAPと似たような言葉・間違えやすい言葉」について紹介していきます。
「ASAP」と似たような言葉・間違えやすい言葉
「ASAP」という言葉と一緒くたにされやすいのが、以下の言葉です。
・アズノーウンアズ
・アサップ
・AKA
これらの言葉と「ASAP」を比較して、使い方のポイントや意味の違いを浮き彫りにしていきましょう。
「ASAP」と「アズノーウンアズ」を比較
アズノーウンアズは「別名」と言う意味や、「○○としてよく知られている」と言う意味です。
ビジネスシーンでは、アズノーウンアズを使われる事はほぼありません。
ASAPの意味は「出来る限り早く」ということなので、アズノーウンアズと意味としての類似性もないです。
ただASAPとは一緒くたにされやすい言葉であるのは事実です。
おそらく英語の単語の「AS」を一緒に使っていることから、一緒くたにされることがあるのでしょう。
大学時代はもちろん、社会人になってもアズノーウンアズを使う事はなかなかないです。
そのため、アズノーウンアズについて、特に意識する必要はありません
「ASAP」と「アサップ」を比較
アサップとはASAPを、ローマ字っぽくシンプルに読んだものです。
本来ASAPは「エイエスエイピー」と呼びますが、「アサップ」と呼んでも問題ありません。
そのため、ビジネスシーンにおいてASAPのことをアサップと呼ぶ上司や同僚もいます。
アサップと呼ぶ場合も、これまで紹介してきたような「出来る限り早く」や「最優先」どの意味になります。
「エイエスエイピー」と呼ばれなかったとしても、別の言葉として捉えないように気をつけてください。
またアサップも正しい使い方ですから、わざわざ「エイエスエイピーですよ」なんて指摘してはいけません。
「ASAP」と「AKA」を比較
AKAとは「also known as」の略した言葉になります。
意味としては「○○として知られる」もしくは「またの名を」と言う意味になります。
ASAPの意味が「できる限り早く」「最優先」などになるので、AKAとの意味の類似性は全くないです。
では、ビジネスシーンにおいて、AKAはどのような立ち位置にあるのでしょうか。
はっきり言いますと、ビジネスシーンにおいてもAKAを使う事はありません。
どちらかと言うとラッパーや、ヒップホップなど音楽シーンにおいて使うことが多いです。
つまりは、ビジネスシーンではAKAは無縁の言葉なのです。当然ながら大学の講義などでも使いません。
しかしASAPとはなぜか一緒くたにされることが多いのも事実。
何故全く関係のないASAPと一緒くたにされるのかと、両者は略語だからです。
ASAPもAKAもAがつく略語ですし、元々の単語に「AS」が使われているので似ているのです。
ただ二つの言葉に似ているということから、AKAはある種の勘違いをされています。
つまりは、AKAが何かしらのビジネス的用語ではないかと勘違いをされ、いまだに誤解が解けていないのです。
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